人生で何を優先するのか、本当に自分が大切にしたいこと・・
というのは私達が最も大事なことだとわかっているにもかかわらず
日々の生活の中で置き去りにされやすいことのように思います。
そして、何かしら突発的なことが起きて初めて
心底の思いに気づくこともあるものですね。
私自身、数ヶ月前から沖縄に移ってからというもの
人生で初めて経験すること
海岸を毎日散歩
海を見ながら仕事
自然に囲まれた職場で働く
などなどいろーんなことがあり
どれもが自分が「~したい」と思って実現できたことでしたが
最近、自分も予期せぬ「人生で初めてのこと」を経験しました。
それは・・・・
「避難」でした ^^;
台湾の地震によって
沖縄に津波警報が発令されたのは
ご存知の方も多かったと思いますし、実際に避難された方もおられたことと思います。
海の近くなので
そのような情報は意識して入手してはいましたが
いざ自分の身にふりかかると
「うっそ~!?」という思いが結構出てくるものです。
特に目の前の海は穏やかで、そんな様子が全然ないのですから・・・。
でも・・・
当たり前ですが
津波が数時間後にくる可能性があるから警報が出ていたわけです。
隣近所に知り合いもいないので
那覇に住む友人と電話で連絡をとりあいながら
気を落ち着かせながら
震える手で、荷物を用意していきました。
その時の自分の行動というのは
半ばパニックになっているので(T_T)
まるで熊のように無意味に部屋を歩き回り
必要だと思うものを
どんどんリュックに詰めていってました。
隠しカメラでもしとられていたなら、かなり奇怪な行動です。
そして・・・
時間があればあるほど、気がつくと
持って出る荷物は増えていきました。
なので、アパートを出る時には、ほぼ
遊牧民状態・・・^^;
無事になにもなかったからよかったのですが
避難途中に気づいたことで驚いたのが・・・
警報が出ているにも関わらず、
周辺の住民が普通に病院に通っていたり、
避難する様子がまったく見られなかったことです。
おそらく私が移動していた頃は注意報に変わっていたかもしれませんが
その緊急に迫った感じが全然なかったことに唖然としました
そして
私自身が避難する時に持ち出した荷物の多さにも驚きでした。
幸い、避難場所に移動途中に
警報から注意報、そして町のスピーカーから
解除になったという放送があったので家に戻ったのですが、
その放送を聞いた時には、一気に身体の力が抜けたような感じでした。
人生で初めての避難経験でしたが
この避難までの30分~1時間ぐらいの間に
大量の思いが頭の中を猛スピードでかけ巡りました。
干していた洗濯物を見ながら・・・
この部屋に戻ってこられない可能性もあるんだ・・・・
明日、仕事は避難所から通うのか?
こんな緊急の時でもどんどん荷物が増えるってどうなん?
などなど・・も~思考はあちこち飛び邦題でした。
でも・・・・・
どんなに大量のいろんな思いが頭を埋め尽くしても
荷物がどんどん増えていっても
心のどこかには
「命を守ること以外に大事にすることはないんだ」
ということがありました。
そして警報が解除された瞬間
頭をいっぱいにしていたどーでもいいことや、
握りしめていたことから一気に解放されたような・・・
そんなすっきり感がありました。
荷物はいっぱい握りしめてましたが・・・(笑)
これまでも、今回のことでも
避難どころかもっと大変な経験をされている方も
いらっしゃるかもしれません。
私自身は今回、幸い避難だけですみましたが
普通の生活をしている時には
決して考えられない大事なことを瞬時に考えさせられたように思います。
今日と同じ明日がくることは当たり前じゃない
ということは
わかっているつもりでしたが身をもって体感した後
「会いたい人にはすぐに会おう」
「行きたい所へは行こう」
「食べたいものは食べよう」
「やりたいことは今やろう」
「伝えたいことは今伝えよう」
と心底思いました。
そして本当に大事なことは何なのか・・・がよりクリアになったように思います。
人生で初めて経験することは
自分が望んですることもあれば、
望んでないことを経験させられることもあります。
今回の初めての「避難」は
とーっても大事なことを教えてくれたと心底思います(*^^*)
今のこの瞬間を
丁寧に楽しく生きていこうと心に誓ったのでした。
ちなみに廻りの沖縄の人がまったく避難してなかったのが気になって
近所の魚屋のおじさんに
「今日の朝って、どうされました???」と聞いてみると
「いやー避難したよ~!じっちゃん、ばあちゃん、孫、連れて、位牌持って山のほうへ逃げたよ・・」と聞いて、
「そーーーーですよね!」と少しほっとしたのでした(^^)
同じことが起こっても、捉え方によって人の行動はまったく変わってくる・・
ということを改めて感じたことでもありました。